2005年サステナブル建築世界会議東京大会は、これまでの会議の経緯と成果に基づき、

いうスローガンを掲げました。この言葉には、「持続可能な社会の構築に資する建築環境を創り出す」という私たちの共通の目的に向かって、今こそ皆で行動(アクション)を起こす時、という思いが込められています。つまり、専門家の一方的な発表や単なる議論に終始するのではなく、発注者や利用者をはじめ多くの関係者がともに行動を起こせる前向きな討論の場づくりをめざします。
下図は想定されるデザイン・プロセスに応じたアクションを横軸に、その規模に応じた対象を縦軸にして整理した会議テーマの全体像を表しています。もちろんここでは「新築の建築物」だけでなく、維持、更新、再利用あるいは用途改変の対象となる「既存の建築ストック」も含まれています。今後環境負荷の低減や生活の質の向上を推進する上で大変大きな課題だからです。

 


持続可能な社会の構築を広く普及するうえで、現状では[1]持続可能性の基本的側面間のギャップ、[2]当事者間のギャップ、そして[3]地域間のギャップが大きな障害となっています。今回の会議の大きな特徴は、これら3つのギャップを埋め、それぞれの「橋渡し」をすることにあります。参加者は、「橋渡し」に役立つ具体的な方法や実践事例について多角的に話し合います。

 


国連は持続可能性が「環境」と「社会」と「経済」の3つの側面から成り立つと定義しています。これまでの会議では、「建築環境」の主に科学的側面に光が当てられてきました。
しかし、今後広く社会的普及を図るには、他の2つの側面にも目を向けてギャップを乗り越えるアプローチが不可欠です。それによって、より総合的な取り組みが期待できるからです。

 


会議の目的は、最新の知見、試み、事例等に関する、研究者や実務者間の単なる情報交換だけではありません。発注者や利用者を含め、サステナブル建築に関わる多くの専門家や当事者間の溝を埋め、互いの橋渡しをします。
また、優れた事業化の事例をもとに、企業理念とプロジェクトへの投資行為との間に見られるギャップの克服についても検証します。

 

 

サステナブル建築の運動を地球規模のものとするために、発展途上の国々における取り組みについて焦点を当て、地域間のギャップを埋めます。
東京大会前年の2004年に世界の5地域(南米、アフリカ、東アジア、中東欧、東南アジア)でサステナブル建築地域会議が開催され、その成果がSB05Tokyoで発表されます。(なお、途上国の専門家と学生それぞれ100名ずつに対して、参加支援を行います。)

 

 

以上のような会議の基本方針をひとまとめにして、アジアで初めて開催される東京大会を貫くコンセプトを「和(wa)」としました。
これは、「和」の意味する「調和」、「友愛」、「共生」そして「平和」が、「輪」の連想とともに、地域の特性を大切にしながら地球規模の課題や責任を共有し、持続可能な社会の構築に資するサステナブル建築の基本的な理念につながるからです。大会ロゴにこれらの理念を象徴的に表現しました。